ANYフォーラム開催 児童生徒発信人権尊重の地域づくり 「集まろう、語ろう、つながろう」ー住みよい大山田にするためにー 

 このフォーラムは、昨年度から大山田中学校区で進めてきたANYネットワーク活動の1つであり、今年2年目の取組です。今年は、12月13日(水)に小学6年生、中学生、地域の方、保護者の代表の方が集まり、ANYフォーラムを行いました。開会行事のあとおおやまだ反差別村民ネットワークの代表である芝田喜比古先生に講演いただきました。

 芝田先生からは、「学習とは何か。名前を知っているだけではいけない。中身を知ることが大事。中身を知らないと好きになれない。」「1回学習したことはなかなか抜けない。だからはじめに正しく知ること。」「40年前の大山田には、生まれや性別など個人の力ではどうしようもないことで判断される風潮があった。何が起こってもおかしくない状況の中で、部落問題にかかわる差別発言があった。何とかしなければという思いと、そのことをこれまで放っておいた自分の責任でもあると感じ、他の町の取組を学びに行った。事象が起こったことは不幸かもしれないが、同じ思いを持った人たちが集まって急速に活動がまり現在につながっている」と教わりました。

 また、人権学習をする中学生がぶち当たる壁が2つある。1つ目の壁は、学校で学んだことと家の人の考えに差があること。2つ目の壁は、中学を卒業してから人権について学ぶ場がないことです。思っていること、悩んでいることを話することはとても大事なことである。自分の考えを持たないとまわりに流されてしまう。そんな自分は好きになれない。また、考えはいろんな形で表現できる。大山田反差別村民ネットワークはいろんな年代の人たちが集まって話ができる場であるなど、ご自身の経験をもとにお話いただきました。

 その後、分散会や全体会の中で、児童生徒が講演を聞いた感想や住みよい大山田にするために自分が考えたことを伝え合いました。「人権学習後、自分の中にそれ以上学ぼうという持ち(きも )がなかったことに気づいた。芝田さんの中身まで知らないと好きになれないという話が自分と重なった。」「これまで雰囲気に流されて自分の発言ができていなかった。自分の考えを持たないと、相手の意見だけが大事って思ってしまう。クラスをあたたかい雰囲気にしていきたい。」「地域をよりよくするってどういうことなのかを考えた。気を使わずに自由に、誰もが受け入れられることかなと思う。」などの意見が出ました。すみよい大山田にするには、日常の中にある気づきを見逃さないこと、自分の考えを、持ちまわりの人に伝えていくこと・受け止めること、学習したことを応用し一歩踏み出すことが大事であると学びました。