伊賀市教育委員会
教育長 谷口 修一

日増しに山野が色鮮やかに染まっていき、秋の深まりを感じます。朝夕冷えてまいりましたので、ご家庭でも子どもたちの体調管理をお願いします。学校・園でも、感染対策を行いながら、教育活動を進めていきます。
11月は「いじめ防止強化月間」です。
三重県では、ピンクのシャツや小物を身につけることで、「いじめ反対」の意志表示をするピンクシャツ運動の取組を推進しています。
ピンクシャツ運動とは、2007年にカナダで誕生した「いじめ反対運動」です。カナダで、中学3年生の男子生徒がピンクのポロシャツを着て登校し、いじめられました。それを知った高校3年生男子2人がその日の内にピンクのシャツなどを大量に購入し、メールや掲示板で友人知人などに翌日に着用することを呼びかけました。翌日、2人はシャツなどを呼びかけた人に配って着てもらいましたが、この日に呼びかけ以上の学生がピンクの服で登校し、学校がピンクに染まりいじめがなくなりました。以降、毎年2月最終水曜が学校や職場にピンクのものを身につけて行くピンクシャツデーとしてカナダ全土に定着し、アメリカイギリスなど世界各国へ広まりました。この運動は、「いじめ反対」のメッセージとともに、いじめの問題を個人や当事者間だけの問題ではなく、社会全体の問題と捉え、いろいろないじめの問題について考える機会となっています。
11月11日から12月10日までの1か月間は「差別をなくす強調月間」です。
1948年12月10日、国際連合総会において「世界のすべての人々とすべての国々とが達成すべき共通の目標」として『世界人権宣言』が採択され、この12月10日は『人権デー』と定められました。これを受け、国では、12月4日から人権デーまでの1週間を『人権週間』と定めています。
三重県では、平成2年3月に、全国に先がけて「人権県宣言」が県議会で決議されました。これを契機に、毎年11月11日から12月10日までの1か月間を「差別をなくす強調月間」として、すべての県民の人権が尊重される社会の実現をめざし、人権意識の高揚に向けた啓発活動などに取り組んでいます。
伊賀市では、平成17年9月26日「人権尊重都市宣言」を宣言しました。その中には「私たちは、だれでもみんな、一人ひとりかけがえのない存在として尊重され、豊かに健康で幸せな生活を営む権利をもっています。私たち市民一人ひとりが、自らの人権意識を高め『住み良さが実感できる自立と共生のまち』の実現に努めなければなりません。」とうたわれています。この期間、各地区で人権フェスティバル・人権のつどいなど様々な行事が行われます。ぜひご参加いただき、改めて人権について考える機会としていただければと思います。
問い合わせは、学校教育課 電話22-9649 ファックス22-9667 までお寄せください。